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2009年7月27日 (月)

与信管理第30回7/27

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債権回収の交渉

◆7債権回収の実例1 

●債権回収の心得

与信管理を100%完全におこなっていたとしても、見えない部分隠れていた部分を見逃して

不良債権を抱え込んでしまったことなどよく聞きます。

与信調査資料が、粉飾された財務諸表であったり、親会社の内容は何ら問題がなかったとしても

、その関連会社、子会社に多額の過剰投資、裏保証があったりしてその子会社等が業績不振に陥り、

親会社にも波及して倒産に立ち至ってしまうこともあります。

このように、継続的に慎重に与信管理をおこなっていても倒産事故に遭遇、 不良債権の抱え込み

滞留債権の発生など起こらないとは限りません。

しかし、この被害を最小限に食い止める為には、 普段から取引先の与信管理は無論のこと、

取引先の様子を営業担当者、経理集金担当者等連携を保ちながら注視して経営状況に

大きな変化がないか見逃さず対処していくことが、大事だと思います。

企業は、倒産事故、不渡り事故を発生するまえには、 必ず前兆が見受けられるようになります。

そのとき、それを見逃さず、早めに債権回収の対処を実施していくことが

解決につながるものと確信いたしております。

■実例 1

わたしの関連会社の取引先で数年前、 民事再生法の申請適用の倒産会社がありました。

この会社は約130億程度の売上規模、従業員も約150人程度、歴史のある

土木建築工事業の県内有数のゼネコンでした。

この会社には、不動産専門の子会社があり、親会社から多額の土地投資資金が流れ込んでおりました。

子会社は、土地を買収して、その上にマンションを建設して分譲の販売をしておりました。

バブル以降販売が思うように伸びず売上も大幅減少、不良債権も発生しとうとう銀行にも

見放され倒産しました。

この子会社に多額の投資をしていた親会社もこのことが影響し資金状態が急激に悪化、

その後まもなく民事再生法申請の道を辿りました。

このことにより関係会社もこの会社を大の得意先にしていたため、

数千万の不良債権を抱え込んでしまいました。

この会社の場合の債権回収は、民事再生法に基づいた配当が

10年間の延べ払い配当率5%というきわめて厳しい結果でした。

検証・・・この民事再生法申請適用会社の倒産前の決算書には、

即倒産に至るような症状はありませんでした、この会社は、 上場会社ではないため、

連結財務諸表の作成義務はないため、グループ内の保証債務、裏保証、

子会社の財務状況も表に現われず、 不透明のまま、突然民事再生法申請手続と、

だれにとっても寝耳に水の状態でした。

反省・・・与信管理する場合、 取引先に子会社等関連会社があるときには、

その会社の内容も与信調査に含めなければならないことがよくわかりました。

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2009年7月21日 (火)

与信管理第29回7/21

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第2章 与信管理

(1)与信管理ってなんですか?

○ 与信管理ってなんですか?

一般的に建設業で専門工事業者が工事をゼネコン(総合建設会社)から請け負う場合、

工事契約書の取り交わしを後にして工事を先行して始める、これはよくあることです。

そして、ゼネコンが倒産した場合、大きな痛手を被り、最悪の時は、 連鎖倒産・・

いま現実にあちこちで数多く発生しています。また、その反対でゼネコンから

仕事を請け負っていた業者が倒産し、 その下で仕事をしていた孫請業者から、

ゼネコンへの支払訴訟事件に発展したことなど、ひとつの倒産は、まわりにおおきな影響を与えます。

与信管理とは、簡単にいうと取引先を信頼して商取引を行うこと、相手に信用を与えること、

これが与信です。

そして、これらの与信先(得意先・取引先)の日常管理を与信管理といいます。

もし、取引先が倒産して、 その煽りで連鎖倒産したら、とてもくやしいですね。

もし、取引先の与信管理を常に継続的におこなっていたら!

新規の取引先の場合、取引を開始するか、しないか判断するために信用調査を行い判断することや、

継続して取引している得意先の信用情報を収集して、 その会社の与信枠を決めてその範囲内で取引し

、もし、万一倒産した場合、損失額を最小限度にとどめるためのリスク管理をいいます。

与信管理とは、売掛金の債権管理、リスク管理を行うことで、貸倒れを回避するために行うことです。

(2) 継続的な与信管理がなぜ必要ですか?

○ 継続的な与信管理がなぜ必要なのですか?

会社は生き物です。数ヶ月、半年、1年と時が経過することによって、組織の変更、

対得意先、対仕入先、営業内容、財務内容など、取引当初の内容と現在の会社内容とに、

大きな違いを見せる会社が、多々あります。

新規取引当初その会社は、順風満帆、資産内容も良好で、上得意先として、

今後共継続取引していこうとの社内稟議がおりていました。ところが、半年も過ぎた頃、

当初の支払条件を翌月払から翌々月払に変更してほしいとの通知が一方的に送られてきました。

周辺から変な噂も聞こえてきませんでしたので、そのまま、支払条件の変更を受け入れ、

なんの信用調査もしないで、ずるずる取引を続けていました。それから1年経った頃、

突然民事再生法申請の情報が、新聞に掲載されました。このような事例は、よくある事です。

突然ですから驚きますね。

もし、このとき、あなたの会社が、この会社に1億円の売掛債権が発生していたら!

もし、まだ、支払期日のきていない受取手形が5千万円あったとしたら!

もし、工事中の未請求金が3千万円あったなら!

債権総額は、1億8千万円です。大型倒産事故の発生ですね。

回収できる金額は、数%、しかも数年分割返済です。

このことが、原因で連鎖倒産でもしたら、泣くに泣けないことですよね。

思わず"ぞー"としてしまいます。

 

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2009年7月13日 (月)

与信管理第28回7/13

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■債権回収が通常の督促等では、回収困難と予想されるとき・・・・・法的手段による回収方法

◆法的手段による債権回収

■ 債務名義とは?

1 公正証書の作成(執行認諾文言付きの公正証書)

2 民事調停の申立て(調停調書)

3 訴訟前の和解の申立て(和解調書)

4 支払督促の申立て(仮執行宣言付支払督促)

5 訴訟(確定判決・仮執行宣言付判決・裁判上の和解調書)

■相殺とは?

債務者・債権者がお互いに金銭債権債務を持っているとき、相殺をすることによって回収することができるようになります。

相殺は相殺申込者(債権者)の一方的な通知により実現できますので、簡単です。

ただし、両方の債権とも弁済期(支払期)が到来していなければできません。

弁済期については、先方の債務の弁済期がきていれば、自分の債務の弁済期未到来でも、期限の利益は放棄できますので、相殺可能です。

 

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2009年7月 6日 (月)

与信管理第27回7/6

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「経営事項審査資料からの倒産予知・与信管理編」

第5章 やさしい与信管理限度額算定方法

    1 与信管理限度額算定方式
    2 与信管理リスト様式(月次)

第1章 得意先の大型倒産事故発生
第2章

(1) ある日曜日の朝・・・

ある日曜日の朝・・・上司からの電話・・得意先が大型倒産事故発生!

はらはら・冷や汗たらたら・・もうこんな思い・・・二度としたくない!

休日の朝、携帯がなった。

それは、上司から得意先の倒産事故が発生したとの連絡。

そして、直ぐに会社にきてくれないかとの電話だった。

建設関連会社の大得意先でもあるN建設会社が会社更生法の申請に踏み切ったとの情報が新聞に掲載されているとのこと、会社に集まった経理関係者、営業担当者、幹部役員どの顔をみても、青ざめた様子、ショックを隠し切れない顔をしていた。

私の頭は、債権総額をつかもうと必死に頭のコンピユータを作動していました。

少なく見積っても、売掛金残高はいつもかなり在り、現在工事中の未請求金額、またその工事の原価はどの位だろうか?

手形未決済額はと考えていくと、どう見積っても1億は超えている感じ、いずれにしても当社始まって以来の大型倒産事故に出会ってしまったなと思った。

そして、なんともいえない不安感が胸にこみあげてきました。

やがて上司が工事原価台帳・売掛金元帳・受取手形元帳、実行予算書等の関係資料を集計推計し債権総額をつかみました。

その数字は驚くことに、なんと総額1億数千万とはじきだされました。

相手が倒産してしまった以上、また法的申請を既に済ませてい

るので、今後の債権回収等は、すべて法律に基づいた更正計画にしたがって配分される債権金額をのむしかないなということである。

このことは、債権総額の80%前後は切り捨てられ、配当は、20%前後となり、その返済期間は、数年据え置きの通常10年を超えた期間分割返済になるという債権者側にとって、極めて厳しい現実がまっているということである。

この会社更生法の事例に、この事故を当てはめて見ると、配当総額は、2千数百万前後となり1年間の配当額は期間10年として、およそ200万になるという図式が浮かび上がってきます。

また、もう1つの実感として1億数千万のお金が突然金庫のなかから消えてしまった感じです!

もう一度このお金を金庫に戻すためには、9億円程度の工事をして、19%以上の粗利益を稼ぎ出すことしか手は有り得ないように思えます。

数式例

完成工事高 900.000.000 完成工事原価 729.000.000 

完成工事総利益 171.000.000

一般管理費及び諸経費 63.000.000 

純利益額約108.000.000←これに匹敵!

倒産事故が起きたということは、こんなに大変なことだったのです。

もし、うちの会社が、借金がかさんで苦労している会社だとしたら?  
 
もし、累積赤字を続けている会社だとしたら?

もし、内部利益留保がちっとも、ない会社だとしたら?

これから、どうなってしまうのだろう!

連鎖倒産もさけられない状況になってしまったら・・・・

われわれ、社員の頭の中も混乱。暗いイメージが、つぎつぎと浮かんでくる。

このまま、会社が存続しても、今年の賞与は見込みなし、来年の昇給など、有り得るわけがない、実にいろいろな考えが、頭の中をよぎっていました。

ふと、時間が経つにつれ、冷静さを取り戻してきてみると、社長だったら、その心痛はさぞや、いかばかりだろうと、察し沈痛な面持ちに変わりました。

やがて、その倒産事故から、1週間程過ぎたが、まわりの様子を見ると、依然として会社は、問題なく営業中、いつもと変わらず普段通りに戻っていた。

当時は全社員かなりのショックを受けていたが、今は、立ち直って生き生きと働いている。

あとから聞いた話では、会社の借金もあまりなかったことと、そこそこ社内留保利益もあったことが幸いし、これらの取り崩しで、なんとか、この危機を乗りきったようである。

実に、幸運な会社環境におかれていたことを今更ながら感謝しております。

しかし、今でも悔やまれることがこの倒産事故に関連してひとつあります。

このときは、おもいもよらなかったことですが、あとから、私自身が平成13年(倒産事故の1年前)に購入していた本を何気なく読んで、愕然としました。

この与信管理の本の中に、N建設の倒産危機をかなりの高確率で、予測していた事実が、この本のなかに記載されていたことです。

サンプルでN建設の財務諸表を分析してまとめに、危機理由を詳しく解説していました。

もし、購入時読んでいてこのことを知り、上司に取引の縮小を進言していたら!・・・

損害が最小限にくいとめられたかも!・・・・

あとの祭りですが、いまでも悔やまれます。

このときから、与信管理の認識について大きく変わりました。

与信管理は、どんな会社であろうと、欠かせない仕事であり、常に、継続的に実施しなければならず、また営業の仕事にも劣らず大切な仕事であると、このときしっかりと、胸に刻み込みました。

みなさんも如何ですか!継続的に与信管理を行うことが、自分の会社を救うことができるのだと、感じられましたでしょうか!

是非、まだ与信管理を始めてない会社でしたら、いまからでも遅くありません。

継続的与信管理を!さあ!はじめてみませんか!

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