決算書の活用第75回
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法的手段による回収方法基礎編
◆7債権回収の実例2
●債権回収の心得
与信管理を100%完全におこなっていたとしても、見えない部分隠れていた部分を見逃して
不良債権を抱え込んでしまったことなどよく聞きます。
与信調査資料が、粉飾された財務諸表であったり、親会社の内容は何ら問題がなかったとしても
、その関連会社、子会社に多額の過剰投資、裏保証があったりしてその子会社等が業績不振に陥り、
親会社にも波及して倒産に立ち至ってしまうこともあります。
このように、継続的に慎重に与信管理をおこなっていても倒産事故に遭遇、
不良債権の抱え込み滞留債権の発生など起こらないとは限りません。
しかし、この被害を最小限に食い止める為には、普段から取引先の与信管理は無論のこと、
取引先の様子を営業担当者、経理集金担当者等連携を保ちながら注視して
経営状況に大きな変化がないか見逃さず対処していくことが、大事だと思います。
企業は、倒産事故、不渡り事故を発生するまえには、必ず前兆が見受けられるようになります。
そのとき、それを見逃さず、早めに債権回収の対処を実施していくことが
解決につながるものと確信いたしております。
■◆債権回収の実例 2
〇債権回収の成功例から学びましょう!
関係会社の取引先で地場の小規模工務店、売上規模は年間5億程度、社員数も5名程度経理は
社長夫人が担当しておりました。一級建築士もおり、設計施工の建築もてがけており、
おもに店舗設計を得意としていました。
関係会社とは5年程度のつきあい、1年間の取引高は、多いときで3.000万円少ない時は 1000足らずの取引でした。
バブル期以後の新設会社でしたが、当時は時流にのって何の問題もなく推移しており、
支払もきちんと定時に支払われて評判も悪くない会社であったため当初の与信チェック以外は、
安定継続会社の仲間入り状態でした。
ところが、取引開始後5年程経過したころから、毎月約定どおり払われていた工事代金も、
資金繰りによっていつもより少ない金額が支払われこちらも、ちょっと不安になってきました。
そのときは、経営難のうわさもなく、工事高も適度にあり、集金のときだけ、
形だけのお願いのみで事を終わらせていました。
しかしその後も支払金額手形現金比率も約定どおりに戻ることはなく、かえってますます、
支払金額がすくなくなってくる有様でした。
そこで、営業担当者と経理担当2人で直接社長に支払条件の遵守改善を強く求めました。
それをしてから2.3ヶ月約定どおりの支払がおこなわれましたが、また元の木阿弥状態に戻ってしまい
逆に支払延期を社長の方からお願いしてくるようになりました。
これはかなりまずい状態と察知し、手持ちの受取手形に社長個人の保証を取り付けました、
このときは必死で強行な姿勢をみせ、このことを呑んでもらいました。
手持ち工事高は、支払が遅れだしたころから、取引の縮小、撤退措置をとりはじめていたので、
手形の未決裁残のみでした。
そしてその手形決済期日が近づいてきましたので、2.3度社長に電話、面会をくりかえしお願いしたかいあって
不渡事故は、防ぐことができ、最終的に不良債権は、0となり回収手続が全て終了しました。
この会社はその後ほどなくして自己破産の道をたどりました。
検証・・・継続的与信管理を怠っていたことは、ほめられたことではありませんが、支払条件の変化
にうまく粘り強く対処し、社長の個人保証の取り付け等の実施、また取引額の縮小、撤退と
すばやい動きをして、債権回収をうまく乗り切りました。
反省・・・小規模業者、大規模業者の如何を問わず継続的な与信管理の大切さを勉強いたしました。
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